大人になってもシンデレラ
コラム

大人になってもシンデレラ

子供の頃、絵本やアニメで観た『シンデレラ』。あのキラキラ輝くガラスの靴に、憧れを抱いた小さい頃の私。いつか私も、シンデレラのように素敵な靴を履いてみたいと夢を見たものだ。

■子供の頃の憧れは、憧れのまま続いていく



子供の頃の夢が頭の片隅にあったからだろうか、大人になり働くようになった時、ふとあの頃の淡い記憶が頭をよぎり、緊張しながら1人で百貨店の靴売り場を訪れた。お洒落な靴たちに魅了されながら、私にとってのガラスの靴を探し、そして出会った。

今まで履いたことのない少し高めのヒールに、ビーズなどで綺麗に装飾された、まるで宝石が散りばめられたような華やかで美しいハイヒール。

「なんて美しいのだろう。」
「なんて素敵なのだろう。」

手に取って、サイズ確認をした後、初めて足を通した時の感触。素足が一気に輝いて見えた時の胸のときめき。きっと、シンデレラもこの胸のときめきをあの時に感じたのだろうなと考えた。

一瞬にして、心を鷲掴みにされるとはまさにこのこと。15年程前のその日、私は生まれて初めて自分にとってのシンデレラの靴を購入した。その後、装飾が取れてヒールがすり減って履けなくなるまで、大事に手入れしながら履き続けたのを、今でも忘れず覚えている。それぐらい、私にとって靴は特別なものなのだ。

■少し大人になった自分にとってのシンデレラの靴を探して



今年の春が近づき始めた頃に、ふとシンデレラの靴のことを思い出した。そして、最近はあまり靴を買うことがなく、「何年も同じ靴を履いているなぁ……」と靴箱に並ぶ靴たちを見てため息。久しぶりに、あの心踊る胸の高鳴りを体感したくなった。

あの時はまだ20代前半で大人とはいえ、若かった自分。今は、30代を過ぎて少なからず成熟しているであろう自分。そんな今の自分にぴったりの、シンデレラの靴とはどんなものだろう?今の私がときめく靴に出会いたい。そう思うだけで、胸の高鳴りがまた蘇った。


■いくつになってもシンデレラでありたい



そして、あれこれリサーチしたりしてやっと今の自分にぴったりな、上品に輝く靴と出会った。子育てをしている今の自分のライフスタイルに合わせて、今回はハイヒールではなくフラットシューズ。足元をキラキラと輝かせてくれるスパンコールがあしらわれながらも、派手さを少し抑えていて大人の上品さを感じさせる。

あの時と同じ胸の高鳴りを感じ、こんな靴が欲しかったと思えた。「暖かくなってきたら、これを履いておしゃれして出掛けよう!」。靴一足で、心が一気に華やぎ、晴れやかになる。やはり、この歳になっても、シンデレラのガラスの靴の虜のままだった。いくつになったとしても、私はシンデレラでありたい。その気持ちは、きっとこれから先も変わらないだろう。

心が華やぎ、胸が高鳴るような、あなたにとってのシンデレラの靴はありますか?もしあれば、その靴であなたもきっとシンデレラの気分を体感出来るはず。いくつになっても、心はシンデレラでいられるのだから。

(1004 SEN[C]ブランドマネージャー 市川祥子)