肌は、紫外線や乾燥、大気中の微粒子など、日々さまざまな刺激にさらされています。そうした刺激が重なると、体内では「活性酸素」と呼ばれる分子が生まれます。

活性酸素は、本来は体を守る働きを担うものですが、過剰に発生すると脂質やたんぱく質を酸化させ、うるおいや透明感の低下へとつながっていきます。

活性酸素とは

活性酸素（Reactive Oxygen Species：ROS）は、酸素が変化した状態の分子の総称です。呼吸のたびに取り込まれた酸素の一部がこの形に変わり、免疫や代謝を支える働きをしています。

一方で、紫外線やストレス、睡眠不足などの影響が続くと、活性酸素が過剰に生成され、細胞や脂質を酸化させてしまうことがあります。これがいわゆる「酸化ストレス」です。活性酸素にはいくつか種類があり、反応の速さや影響の範囲が異なります。

スーパーオキシドラジカル	最初に生まれる活性酸素。比較的穏やかだが、酸化連鎖の起点になる。
過酸化水素	単体では反応性が低いが、金属イオンなどと反応しやすく、酸化を進める。
一重項酸素	紫外線によって生じる。皮脂や色素に作用し、くすみや乾燥を引き起こす要因とされる。
ヒドロキシラジカル	活性酸素の最終段階に位置し、反応が極めて速い。発生した瞬間に酸化を起こす。

このうち、最も反応性が高く、肌への影響が大きいのがヒドロキシラジカルです。

活性酸素のラスボス「ヒドロキシラジカル」

ヒドロキシラジカルは、紫外線を浴びたときや、大気汚染、排気ガスなどにさらされたとき、あるいは睡眠不足やストレスが続くときにも発生します。活性酸素の中でも反応の速さと影響の強さが際立ち、その性質から“ラスボス”的な存在と言えます。

ヒドロキシラジカルは発生した瞬間に、近くの脂質やたんぱく質と反応。細胞や角質層を構成する分子を酸化させます。その一瞬の反応で、うるおいを支える脂質膜が損なわれ、バリア機能の低下や乾燥、くすみが少しずつ積み重なっていきます。さらに、真皮ではコラーゲンやエラスチンといった構造成分にまで影響が及び、弾力やハリ感の変化として現れます。

【酸化が繰り返されることで、外的環境に対して敏感な肌へと変化していく】

ヒドロキシラジカルは、その連鎖の中心に位置しています。

フラーティクル（フラーレン）の働き

酸化ストレスに対して注目されているのが、1004 SEN[C]の基幹成分であるフラーレンです。フラーレンは、炭素原子が球状に結合した分子構造を持ち、電子を受け取ることで不安定な分子を落ち着かせる性質があります。この特性により、活性酸素を安定化させ、酸化の広がりを穏やかに抑える働きが報告されています。

1004 SEN[C]が採用している化粧品原料「フラーティクル」は、フラーレンを水に溶けやすく設計したものです。水分を多く含む環境でも安定して存在でき、肌表面の水分層で均一に分散します。紫外線などによって発生したヒドロキシラジカルに対しても素早く反応し、酸化が広がる前の段階で働きかけます。

反応が起きてから対処するのではなく、発生した瞬間に応答する。フラーティクルは、そのスピードに焦点を合わせた成分です。

【関連記事】

• なぜフラーレンは美容に良いの？紫外線と酸化ストレスから肌を守る！？
• サニフィケーションを支える紫色の粉末「フラーティクル」