サニフィケーションを支える紫色の粉末「フラーティクル」
コラム

サニフィケーションを支える紫色の粉末「フラーティクル」

紫外線は年々その影響が強まっており、これまでのように「日差しの強い日だけケアすればいい」という発想は、もはや通用しなくなってきました。1004 SEN[C]が提案する【サニフィケーション(Sunification)】は、紫外線と上手につきあうという考え方。

——紫外線を遮断することに終始するのではなく、肌の状態を整えながら、日々の光と調和して過ごしていく

このコンセプトを支える成分のひとつが、私たちの製品すべてに配合しているフラーレン配合の化粧品原料「フラーティクル」です。

肌表面で紫外線の影響を穏やかに抑えるフラーレン

フラーレン(C₆₀)は、炭素原子60個がサッカーボール状に結合した構造を持つ分子。医療や材料科学など、さまざまな分野で研究されている成分で、化粧品の領域では抗酸化力の高さで知られていますが、さらに私たちが注目したのは、紫外線に対するアプローチ。フラーレンは、紫外線の一部に反応し、そのエネルギーを受け止める性質を持っています。また、紫外線が肌に与える影響——たとえば酸化ストレスや炎症の拡大など——に対しても、穏やかにブレーキをかけるように働きます。

フラーレンは化粧品において約20年にわたる使用実績があり、信頼を得ている原料の1つと言えるでしょう。

フラーレンを安定して肌に届ける「フラーティクル」


実はフラーレンはそのままでは水に溶けにくく、化粧品に安定して配合するには工夫が必要になります。1004 SEN[C]が採用しているのは、株式会社ビオシスが販売する「フラーティクル」というフラーレン原料。フラーレンを安定的に水に溶解させられるようにしたもので、東北大学と仙台高専との共同研究により、工業化を実現した原料です。

紫外線や活性酸素に対するフラーティクルの働き


フラーティクルの紫外線防御効果は、視覚的な実験でも確認されています。市販のUVインジケーター(紫外線に反応して色が変わるテスト紙)を用いた検証では、フラーティクルを塗布した部分だけが反応せず、紫外線の影響が抑えられていたことが確認されました。

紫外線の影響は肌表面にとどまらず、活性酸素の発生というかたちで内部にも広がります。特にヒドロキシラジカルのような強力な酸化ストレスに対して、フラーティクルはトマトの約7倍のラジカル除去能を示しました。

試験項目 単位 測定値 DB平均値
抗酸化力(植物ストレス耐性力)
スーパーオキシド消去活性値 Units SOD/g 1.6 6.2
ヒドロキシルラジカル消去活性値 μ mol DMSO/g 3,890 527
一重項酸素消去活性値 μ mol Histidine/g 1.7 105
※DB平均値はトマト122検体によるもの

紫外線のエネルギーそのもの、そしてその先に起こる酸化反応に対しても働きかける。この二段構えのアプローチが、フラーティクルの特長です。

フラーレンには、「フラーレンマーク」と呼ばれる配合量表示制度がありますが、これは1フラーティクルとは異なる製品を提供する企業による独自の基準であるため、1004 SEN[C]の製品ではこのマークを掲示していませんが、製品中に含まれるフラーレンの配合量はマークの表示基準を十分に満たしています。


紫外線を完全に遮るのではなく、肌がそれに適応できるよう支えていく。サニフィケーションとは、そんな“つきあい方”こと。それを実現する存在として、1004 SEN[C]は「フラーティクル」というフラーレン配合の化粧品原料を選びました。